そのうち株価は更に下落し、もはや手の施しようがない状態に。
どうしようもない状況まで追い込まれてからようやく絶望的な思いで手仕舞ってみるや、一転して反転上昇。
このような心理状態では結果、大底で投げる羽目になってしまうものです。
相場から退場するパターンの大半がこのケースでしょう。
たいていはそれまでそこそこ成功した小金持ちのトレーダーに陥りがちなパターンなのではないでしょうか。
それまでの成功がかえって客観的な思考を停止させてしまうのでしょう。
チャートでたびたび形成するこの大底局面を世に言うセリングクライマックスといいますが、このような投資家の悲喜交々が織り成す相場現象は現在も尚、度々起こります。
この十数年だけでも「2007年サブプライムローン」、「2008年リーマンショック」、「2011年東日本大震災」、「2015年チャイナショック」、「2016年英国EU離脱」、「2020年新型コロナ・パンデミック」、「2022年ウクライナ戦争」などを端緒として未曾有の事態が立て続けに発生しています。
このようにパンデミック、天変地異、地政学的リスク等の有事に限らず、中央銀行の金融政策やその他全世界的な事象次第で、今はすぐにリスクが顕在化し非常事態が頻発する時代でもあります。
こうも頻繁に起こるともはやとても「100年に一度なのだから」と片付けられはしません。
当戦略でもたびたび予測し、来るべき事態に備えていたところに発生した数々のパニック相場。
これらを織り込みながらプロフェッショナルな市場参加者はAIを駆使しながらリスクテイクしています。
必然的にかかる情勢下では戦略なき個人によるトレーディングには限界が生じるものです。